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2017年9月「文化講演と寮歌の集い」が開催されました(報告)

[事務局からのお知らせ]

北海道大学ホームカミングデー2017の一環としての「文化講演と寮歌の集い」(恵迪寮同窓会主催)が9月30日、クラーク会館大集会室で開かれました。札幌農学校・北海道帝國大学予科から新制大学に続く恵迪寮精神を伝承し、恵迪寮歌を歌い継ごうと、2014年のホームカミングデーから実施している同窓会行事です。

今回は第1部の「文化講演」で北大学名誉教授 七戸長生氏(元農学部長)が「学生寮に期待するもの」のテーマで講演されました。

恵迪寮時代、最後の予科を体験された七戸先生は、講演の前に創建当時からの寮史を熟読され、とくに寮規則が学生にどんな影響を与えたかについて述べられました。開校当初の「規則は、Be Gentlman!のみで十分」というクラーク博士の名言から、明治36年の寄宿舎々則「純朴ノ風ヲ存シ、剛毅ノ徳ヲ養フベシ」などの行動規範を通して、北大特有の気風が形成されたと解説されました。

また、内村鑑三の著書「代表的日本人」になぞらえて、独自に「代表的恵迪寮生列伝」を述べられました。
伊藤清蔵(明治29年入寮)、坂村徹(同40年)、横山芳介(同43年)の3人で、「都ぞ弥生」の横山芳介を除いて同窓生の間であまり知られていませんが、伊藤は農学校助教授を経て専攻の農業経営を実践するためアルゼンチンに移住、さらに富士山麓に日本一の大型牧場を築きました。また、植物遺伝学の先駆者と言われる坂村は、寮時代開識社で植物遺伝について発表、これを聞いた後輩の木原均が小麦の研究に入るきっかけになったと言われています。横山が卒業後、静岡県の小作官となり、貧しい農民のために尽力したように、3人はいずれも寮時代に学んだ体験から社会貢献や世界的な業績を残したと説明され、学生寮の存在がいかに大切であったか説かれました。

 

開会の挨拶をする白浜憲一代表幹事

 

恵迪寮生の経験を基に学生寮の在り方を説く七戸先生

 

七戸先生(昭和23年入寮)は1時間半お立ちになったまま講演されました

 

第2部の寮歌の集いでは、北海道や東日本、西日本支部の同窓生をはじめ、友好関係にある小樽商大の輝光寮生・応援団関係者、恵迪寮生ら合わせて100人を超す、過去最多の寮歌愛好者が参加しました。

冒頭の挨拶で、横山清会長は「出身学部や各会場を回りましたが、こんなに熱気があり参加者が多いのは、恵迪寮同窓会だけです」と結束の強さを強調されていました。

「都ぞ弥生」を全員で斉唱した後、入寮年代別に明治・大正・昭和・平成の名寮歌や校歌10数曲を放歌高唱しました。
また、寮歌の国際的普及を目指し制作した英語・中国語・スワヒリ語の外国語版「都ぞ弥生」も披露されました。

最後に全員肩を組んで「別離の歌」(昭和6年閉寮記念寮歌)を斉唱し、来年も元気で再会することを誓って閉会しました。

開会宣言をする内藤春彦北海道支部長

 

挨拶する横山清同窓会会長

 

「都ぞ弥生」斉唱の音頭をとる大谷文昭組織幹事

 

乾杯の音頭をとる藤田正一副会長

 

商大の4名

 

商大の寮歌「若人逍遥の歌」を歌う商大・北大混成部隊

 

歌、歌、歌…の連続

 

恵迪寮時代を懐かしみながら「別離の歌」を高唱する参加者

 

以上