S34年入寮山本茂君の小説「融雪期」
[サロン]
小説の帯には「安保世代に贈るほろ苦き文学、1960年代の青春群像 ここに渾身の小説化!」とあります。
また、この小説を発刊した桐田豊正君(S36年入寮、恵迪寮第175期執行委員長、「楡影舎」舎主)は、「舞台は北の都、札幌。旧制高校の遺風が消え去らぬ学生寮。60年安保闘争が終わった翌年、劇研ミザントロープは「サロメ」の舞台を日本の室町末期に置き換えた翻案劇「黒姫物語」上演に挑む。主演の絵里子と安酒場の酌婦芳枝との間を揺れ動く演出の虎彦。「知」と「美」への憧れと渇望、己への自負と未来への不安、抑えがたいリビドー。団員との、また仲間同士の葛藤、尖った言葉とエスプリの利いた言葉の応酬。熱い想いのぶつかり合いと友情。著者山本茂が体験をもとに半世紀を経て、イリュージョン(虚構)化した香り高い青春群像。60年代の空白を埋める文学的達成である。」と紹介しておられます。
著者の山本茂君は毎日新聞、サンデー毎日編集次長を経てノンフィクションライターとして独立。「融雪期」は初めて挑んだ小説。
私たちが悩みつつも輝いていた「青春」真只中を生きた恵迪寮が舞台で、登場者たちの「言葉」と「言葉」の応酬、切なくも哀しく狂おしい愛と別れ、懐かしいセクトを超克する連帯と友情、実存主義やマルクス主義との攻めぎ合いなどなど一気に読ませる力がある小説です。
自費出版ですので、購読されたい方は、下記にお申込ください。
350-0314 埼玉県比企郡鳩山町楓ケ丘3-13-6 桐田豊正
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