「開識社」講演会 10月13日開催報告
[事務局からのお知らせ] [北海道支部からのお知らせ]
福島原発事故など環境汚染による潜在的な健康
リスクをテーマに北大環境健康科学教育センター・
岸玲子特任教授
岸玲子特任教授による第12回恵迪「開識社」講演会が
10月13日夜、札幌市時計台ホールで開かれ、恵迪寮
同窓会員をはじめ、現寮生、一般市民ら約100人が耳
を傾けました。
演題は、「環境汚染による潜在的な健康リスクについて
~その予防原則を考えながら~」。
3・11大震災後今なお不安が広がる福島第一原発の
放射能汚染問題をどう考えたら良いのか? というタ
イムリーな話から始まり、環境問題に対する予防原
則が確立されていなかったため世界に危害を増大さ
せた14の歴史上の出来事などを取り上げ、予防原則
がいかに重要であるか指摘されました。
この後、岸教授の専門分野であるアスベストによる
がんが、なぜ市民レベルまで拡大したかや、ダイオ
キシンなど環境化学物質の次世代影響を考察しな
がら、最後に市民みずから環境問題を考えるパブ
リックオピニオンを育てることが今最も急務である
と述べ、こうした流れを支えるために医療情報や
データを市民に提供することが医師・研究者の使命
と語り、約1時間の講演を締め括りました。
講演会の後、岸教授を囲んで開いた懇親会で、
「これまで様々な場所でお話をしてきましたが、歴
史的な時計台ホールといい、開識社といい、素晴
らしい舞台で講演させていただき感謝しています。
伝統ある恵迪寮の同窓会が今も続いているとは
実に羨ましいです」と話され、宴の終わりに全員で
「都ぞ弥生」を斉唱しました。
北海道支部広報部会 大隈 昭二(S40)