恵迪寮歌にちなんだ歌碑の紹介(4)

<大正9年桜星会歌「瓔珞みがく」歌碑>

 深田久弥著「日本百名山」に、大雪山源流の峻嶮な渓谷美を歌った「瓔珞みがく」の一節がある。この歌は北海道帝国大予科生の校友会組織「桜星会」が隔年ごとに制定している会歌の一つだが、作詞・佐藤一雄君(北大応援団長、大正12年農学科卒)、作曲・星野竒君(旧姓・置塩竒=おしお・くすし、大正12年農学科)ともに恵迪寮生。今日でも「都ぞ弥生」と並んで寮生、北大生に愛唱され、旧制高校の流れをくむ全国規模の寮歌祭でもよく歌われる。

[北大植物園の記念塔(歌碑)]

植物園内にそびえる記念塔(歌碑)
植物園内にそびえる記念塔(歌碑)

 「瓔珞みがく」作歌50周年を記念事業として北大東京同窓会が中心になって歌碑建設の募金活動が行われ、制定50年目の昭和45年(1970)10月、北大植物園内に「瓔珞みがく」の記念塔(歌碑)が建てられ、主賓に作曲者星野竒氏、来賓に堀内寿郎北大学長、学士院会員の木原均先生を迎えて除幕された。高さ約5メートルの歌碑で、外側の白御影石は未来を、内側の黒御影石は過去を、六角形の台座は雪の結晶を表現している。銘板の「瓔珞みがく」は杉野目晴貞元学長による揮毫。

「瓔珞みがく」の歌詞面(星野書)
「瓔珞みがく」の歌詞面(星野書)