サイドメニュー

今こそ、身近な自然エネルギーを~恵迪寮OBの荒木教授大いに語る~

[事務局からのお知らせ] [北海道支部からのお知らせ]

第15回開識社講演会が10月29日(水)夜、北大構内クラーク会館大集会

室で開かれ、北大・北方生物圏フィールド科学センターの荒木肇教授が、

「身近な自然エネルギーを地域で活用する試み」のテーマで熱弁を振るい、

恵迪寮同窓会員や一般市民ら約70人が熱心に耳を傾けた。

空知・栗山町出身の荒木教授は1974(昭和49年)、北大に合格し恵迪寮に

入寮。農学部に移行後、大学院に進み、助手を経験し、新潟大学助教授を

経て2003年から母校の教授を務めている。

講演では、いきなり学生を励ます大喜利(おおぎり)を披露。「コシヒカリとか

けて恋愛模様と解く」、「その心は、捨てる神あれば拾う神あり」。米作りを研

究した新潟大時代の珍問答でコシヒカリがたどった歴史を解説して会場を

沸かせた。

この後、クラーク博士の故郷、米・マサチューセッツ州で行われているせき

止めた山水でタービンを発電する木工所や、ドイツ・ミュンヘン郊外の有機

農業によるメタンガス発電、北海道の温泉廃熱を利用したハウスのアスパ

ラ栽培など身近にある世界各地で進められている自然エネルギーを紹介

した。

さらに現在、研究開発中の閉校を活用した夕張共生型ファーム事業を紹
介。身障者でも気軽に参加でき、雪氷冷熱、地中熱、太陽熱、発酵熱など

を複合利用したチコリーをはじめ、イチゴ、トマトなど野菜・果実栽培の成

功例を述べた。

最後に福島原発事故についても触れ、未来や次世代に負の遺産を残さな
いために、コスト高の原発よりも、自然エネルギーをいっそう活用する努力

がわれわれ研究者に求められていると締めくくった。

荒木教授の実家は玉ねぎ農家で、この日、聴講者全員に収穫したばかり
の玉ねぎをプレゼントし、喜ばれた。

熱弁を振るう荒木教授

熱弁を振るう荒木教授

熱心に聞く聴講者①

熱心に聞く聴講者①

熱心に聞く聴講者②

熱心に聞く聴講者②

(恵迪寮同窓会北海道支部広報常任幹事 大隈昭二)